2006年 | 五窓歩の「洒落だぜ」

作品詩句

画像

  • ◆遠き大地の旋風(つむじかぜ)
    バイカルの星 名はROHO
    立合ガッンと綱の道
    GO GO ROHO ぶちかませ
    丸い土俵の鬼となれ
    GO GO ROHO ぶちかませ
    丸い土俵の鬼となれ
    バイカル湖・・・ロシア、シベリア南東部にある湖。世界一深い湖で、最大深度1620メートル。
    透明度は40メートルを超え、世界一級。
    19ページの露鵬さんへプレゼント  2006年2月

    01

  • ◆弁天の岩に根を張る五本松
    枝の向こ三に七島浮かぶ

    年に一度の酒屋さんの旅行(2006年2月12日)に2回目出席させて頂きました。
    場所は横須賀の荒崎海岸にある相模屋さん。行ってビックリ、見てビックリ。昔の場所ではなく
    荒崎公園の方へ引っ越し新築していました。
    58年間横須賀にいて、荒崎海岸を知りませんでした。
    灯台下暗しとはこのこと。こんな素敵なロケーションの中に静かに佇む相模屋さん。
    ここが横須賀とはとても信じられませんでした。人気がでたら予約もとれないでしょう。
    料理良し、ロケーション良し、若女将良し、横須賀の人は一度行って見たい場所です。
    特に風呂から眺める弁天島の五本松は松島と間違えるほどです。
    詩を作っている間に五本松の五、伊豆七島の七が出て来たので、むりやり三を入れてみまし
    た。単に「さ」とお読み下さい。おめでたい、七、五、三と「洒落てみました」
    横須賀市長井6-26-1  TEL 046-856-2115
    荒崎海音 「さがみや」さんへプレゼント  2006年2月

    02

  • ◆人の世に明かりをともす赤提灯
    誘われ It`s me菊水酒場

    JR横須賀駅裏トンネルのそばにある居酒屋「菊水」さんへ友人に誘われて行ってきました。
    菊水さんは逸見町で50年以上営業しているそうです。現在は娘さんが頑張っています。
    こじんまりとした綺麗な居酒屋さんです。
    菊水さんの屋号の由来は先代の御主人が終戦末期に海軍の菊水作戦(特攻隊)に所属し
    ていたそうです。又、中国では川の崖上にある菊の露が川にしたたり落ちて、その水きわ
    めて甘く、水辺に住むものが、その水を飲めば長生きすると書かれています。(広辞苑より)
    文中「It`s me」とありますが、ここ逸見町(ヘミ)は(イツミ)とも読まれます。
    なので、イッツミー「それは私です」と洒落てみました。
    余談ですが400年前、逸見町に住んだイギリス人ウィリアム・アダムス(日本名 三浦按針)
    がこの地でイッツミーと言っていたらロマンではありませんか?
    横須賀市東逸見町1-34  TEL046-823-6266
      居酒屋「菊水」さんへプレゼント  2006年3月

    03

  • ◆荒海を越えて金銀佐渡の舞
    篝火(かがりび)映える    羽生王将


     羽生善治王将(35)に佐藤康光棋聖(36)が挑む第55期王将戦七番勝負(毎日新聞社、
    スポーツニッポン新聞社主催)の第7局が3月21・22の両日、新潟県佐渡市のホテル大佐
    渡で行われた。佐藤が勝てば、将棋の7番勝負では史上初の大逆転でのタイトル獲得。
    4期目ぶりの王将返り咲き。
    羽生は王将在位を通算9期に伸ばせるか?
    佐渡で将棋のタイトル戦は初めて。前日の佐渡行きジェットホイルは欠航するぐらいの大
    荒の海(佐藤棋聖は前々日に佐渡入りしていた)私は勝手にこの勝負を武蔵と小次郎ゾ
    ロ目の決戦と思い、初めて前夜祭から観戦に行きました。

    何故ゾロ目かというと・・・王将戦第55期の5、7番勝負の第7局の7、同世代の同、勝負の
    つく22日2タイトル保持者同士の戦い。やってくれました戦形は相矢倉の相、かくして勝負
    は羽生。個人的には、もしかしたら佐藤が将棋の歴史に名を残すかと思いましたが、さすが
    羽生さん踏ん張り、篝火びに照らされ、激闘に幕をおろしました。
    帰りの新潟駅で佐藤棋聖と同じ列車になりました。あっちこっちのポケットから切符を探し
    ている佐藤棋聖が印象的でした。
    佐渡は2回目の旅行になりましたが、佐渡金山や能や陶器(無名異焼)、新鮮な海の幸、
    歴史の宝庫で有名です。お世話になった相川の宿「たきもと」の中村さん、佐渡名人の山
    田さん、佐渡前の寿司屋「りき」さん、将棋世界ひげのカメラマン弦巻さん、皆さんお元気で、
    また縁がありましたら是非佐渡へ行きたいです。
    羽生王将へプレゼント 2006年4月

    04

  • ◆中棚荘・霧積温泉(金湯館)・母へ

    毎日新聞の温泉紹介に長野県小諸市にある、島崎藤村ゆかりの中棚温泉があった。そうだ
    たには長野に彼女(ゴメン見栄を張ってカアチャンだった。)と二人で行ってみようと出掛けた。
    いやはや、オイラとは勝手なもので、自分で中棚荘のイメージを作っていた。そのイメージとは
    小諸なる古城のほとり雲白く遊子悲しむ・山の中・リンゴ風呂・麦畑・藤村の詩・初恋・・・・・
    なのだ。いやまいったネ。
    どうも(宿の人にはゴメンナサイ。)中棚荘の窓から千典川を望めば、県営、市営?のアパート
    群。まあ内湯と露天風呂からは、アパート群は見えないから、昔の風景を思い描いて温泉に入
    りました。ラッキーな事に中棚荘のファンの方から季節はずれではありますが、リンゴを贈られ
    たとかで、源泉の湯船に浮くリンゴを相手に思わず藤村の詩、まだあげ始めし前髪の林檎のも
    とに見えしとき・・・・・なんか朗読しちゃいました。(カッパには似合わネェ。)
    あたしゃ思ったネ。数少ない?小諸の財産をダメにしたってネ。広く言えば日本の財産の損失
    だよ。まあ、難しい話だけど、地元の人達と何か良い解決策を見つけて善処してほしいネ。
    だって日本人の心の故郷ですよ。小諸は(そうだ。任期がもうすぐ終わる小泉総理に最後の仕
    事で「アパートどうにかしてくださいよ。」って頼んでみましょうか?
    でも、オレは小泉総理を知ってるけど、小泉総理はオレの事を知らないもんなあー。ゴメン。)

    まあ、旅館の女将さん、御主人さん、従業員さんは、明るくて良さそうな人達だったけど、なん
    つったって一日文学青年が多くやってくるのだから、イメージ壊れますよ。あのアパート群!
    でもまあ、人は色々で、一緒になった若いカップルさんは料理が旨いから「又、来ましたよ。」
    なんて言ってましたけど、牛のシャブシャブと馬刺しの取り合わせ(オイラは大の肉好きだから
    ペロリと食べましたけど・・・)なんかミスマッチのような気がした。藤村もきっと泣いてますよ。
    そうそう行って分かったんですけど、私の好きな山頭火もここ中棚荘(旧中棚鉱泉宿)に昭11
    年5月19日、一泊二飯一円で来たそうですよ。山頭火もきっと同じ気持ちでしょうネ。そういえ
    ば、中棚荘にいるヤギもメェ、メェと悲しそうに泣いていましたよ。(ヤギのミルク朝おいしかっ
    たです。ありがとうございました。)

    小諸市のお役人さん目先の利益ばっかり追って、せっかくの風景を壊して、長い目で見れば
    税収が減るというもんですよネェ。おっと、めずらしく今日は辛口だ!それだけ小諸に思い入
    れがあったんですよネェ。小諸を好きにさせて下さいよ。それにしても、女将さんにはお世話
    になりました。
    カアチャンが2日間熱を出して、氷枕を取り替えて頂き、本当にお世話になりました。又、御縁
    がありましたら行かせて頂きます。という事で小諸をあとに・・・
    時間があるので、軽井沢の方にドライブでもしますか?という事で上信越自動車道、碓氷軽井
    沢インターを降りたものの、大渋滞。さすがゴールデンウィーク。エイ!やめた、Uターン。峠の
    釜飯を買って、山の林道を走って行くと、25歳位の青年が車を降りていたので、私もひと休み
    しながら少しの間話をしました。なんでも、東京からこの近くの村へ帰省中との事。話していく
    うちに、この山の向こうに霧積温泉という所があり、なかなかいいですよ。と言うもので、じゃあ
    そこのお風呂でも入って帰ろうかという事で、山の細い道を登って行きました。
    やっと着き、帳場に入るなり目に飛び込んだのは、暖簾に書かれた、あの懐かしいフレーズで
    した。

    ───  母さん、僕のあの帽子どうしたんでせうね?
        ええ、夏碓氷から霧積へゆくみちで、
        谿谷へ落としたあの麦稈帽子ですよ ───

    母さん、僕はビックリしました。約30年前テレビで流れていた谷底へ帽子が落ちていくシーン
    が、ここ霧積(金湯館)を舞台に大ヒットした推理小説「人間の証明」作者森村誠一、そして小
    説の中に出てくる「帽子」は作者がいて西條八十という人の詩である事を、ここに来て初めて
    知りました。実はこの話を帰ってから吉倉のバス停に立っていた弁天さんに話したところ、な
    んと角川文庫の社長が映画の件で弁天さんに来ていた事があるんですって知っていました。
    母さん、僕はビックリです。

    話は変わりますが、母さんが栃木へ行って4年ですって。早いもんですネ。早いといえば、僕
    も58歳になりましたよ。そういえば、オヤジが倒れたのも58歳の時でしたネ。大好きな高校
    野球を見に甲子園へ行く朝でした。オヤジは良く働く人で朝から晩まで、真っ黒になって働い
    ていました。夏、アイスキャンディーなんか作っている時は徹夜でしたもんネ。僕は覚えてい
    ますよ。アイスキャンディーで思い出しましたけど、雪屋のオジサンが亡くなりました。
    今日5月30日がお通夜です。7時から行って来ます。
    母さん、おかげ様で娘達も良き伴侶に恵まれ、二人づつ子供が出来ました。皆、元気でどう
    にかやってます。そうそう母さんからプレゼントされた桃の木も大きくなって、今年も咲き分け
    の白とピンクの花をつけました。安針塚には桜が咲いて、とってもキレイでしたよ。
    最近、花を見ると「あと何回見れるのかなあ」なんて変にジジクサクなりました。だって、昨年
    だけで同級生が4人も亡くなりましたもの。
    母さん、あなたのお友達も皆元気です。どうぞたまには、孫の顔でも見に来てください。
    迎えに伺いますよ。歳をとったとはいえ、オシャレな母さんの事、まだまだステキな帽子を故郷
    でかぶって下さい。霧積温泉は山の中の、ひなびた一軒宿という感じ、私の好きな乳頭温泉郷
    にある黒湯に似ている。森村誠一さんの『人間の証明』吉村達也さんの『霧積温泉殺人事件』
    が帳場で売られていました。どちらかというと冷泉なので一時間ぐらいゆっくりと入浴できます。
         2005年5月30日
    中棚荘・・・長野県小諸市乙1210   TEL 0267-22-1511
    霧積温泉(金湯館)・・・群馬県碓氷郡松井田町坂本1928  TEL 027-395-3851

    05

  • ◆夏‐Part‐1
    随分と時は流れました
    南フランスはサントロペ
    Emerald Grrenに浮かぶ
    淡いYellowの帆船をバックに
    白い砂浜に寝ころび
    二人で作った砂の小山に
    壊れぬようTunnelを作りました
    ふいに触れた指先は
    君のほほをPimkに染めたような
    あの曲が流れると
    十五歳の真白い夏が蘇えります
    貴女のテープにはあの曲がありますか?

    えー毎度バカバカしいお笑いをお題を頂戴致しました。
    グリーン、イエロー、ピンク、トンネルこれを使ってなんか
    作ってなんて、デレデレ解説は長くなるから書きません。          2006年6月

    06

  • ◆ RISA
    マンハッタンの堅い岩盤に突き刺さる高層のビル郡
    自由・マネー・犯罪・移民・ゲイ・ART・グランド0・・・・・
    NO.一の大好きな眠れない街ニューヨーク
    そんな大都会の片隅 クレイジーハウス
    その一室に40年孤高の風が吹いている
    一つのドア・一つの窓・一つの机
    イーゼルに掛かったカンバスと筆立てに入った無数の絵筆
    まるで、この街を象徴するかのように真っ直ぐ立っている
    六面体異空間の中、創造と破壊を繰り返す人間の欲望をテーマに
    絵筆を走らせる一人の男
    茶目っけのある目から哲学者へと変身する孤独な鋭い目
    彼は言う
    「アーティストはハングリーでなければならない」と・・・・・
    そんな彼にも何時の日か舞台を降りる時がやってくる
    ミュージカルオペラ座の怪人ラストシーンに仮面を直射する一条の光
    その仮面は彼のアートなのか刀を絵筆に変えた侍の生きざまなのか
    彼を知る全ての人は称賛と悲しみを拍手に変え
    惜しみないスタンディングオベーションをすることだろう
    怪人の名は日本人アーティスト木村利三郎
    愛称リサ・八一歳・現役

    前のページにも利三郎さんの事が書いてあります。御用と御急ぎでない方見て下さい。
    初めてアメリカ本土へ上陸致しました。御縁を頂いた斉藤さん、高橋さん御夫妻には
    感謝申し上げます。又、こんなに早く利三郎さんに会えるとは思っていませんでした。
    利三郎さん、ワシントンD.Cの国立国会図書館へ作品が永久コレクションされるとの事、
    おめでとうございます。よかったですね。お体に気をつけて元気で頑張って下さい。         
    2006年7月

    07

  • ◆二歳(ふたとせ)過ぎた十三夜
    湯泉橋で待つ女は恋し焦がれたマドンナよ
    松川辺り居酒屋で野暮な河童のセレナーデ
    伊東 湯煙 恋花火伊東 湯煙 恋花火

    伊東でのミュージカル「青い目のサムライ」を見に行かせて頂きました。
    本当に市民の皆様の手作りのミュージカル、感動しました。
    その折、2年半ぶりにお会いした女性がこりゃまた、ああ~あいうえお、かきくけこなんです
    よね。
    最近、伊東へ行くと『ドロップイン』というお店でステーキのランチを食べます。
    1,200円おいしいですよ。なにゆえ『ドロップイン』と申しますと伊東市のイベント学会会員の
    北村さんの御紹介なのです。北村さんは、あのガリバー旅行記は三浦按針がモデルであった
    と熱く語る人なのです。お泊りはドロップインさんの御紹介でもう2回も泊まりました。
    大東館、朝食付きで温泉は最高!600円でした。

    二〇〇六年八月
    ドロップイン 伊東市猪戸1-1-7  TEL 0557-36-9908
    大東館    伊東市末広町2-23  TEL 0557-37-5166

    08

  • ◆とんぼさん いっしょにはいろ 焼岳の湯


    こんにちは、お世話になります。ありゃ、誰もいないわ。まいいか、風呂でも入ってよう。と勝手にお風呂へ入りました。しばらくすると、おばあちゃんが一人ノコノコとやってきて、よくいらっしゃいました、お風呂でも入ってくんなまし。もう入りました。と言ったら笑っていました。一人で入っていた時、とんぼが私を見つめているじゃありませんか。
    きっとあのとんぼは女性ですよ?というわけで、とんぼの「と」の字をおっぱいにしてみました。夜、岩魚の熱燗で一杯。答えられません。おかわりしました。部屋は旅館とは名がついているが五つぐらい。私たちの他に一組。御夫婦で鮎釣りに毎年来るお客さんがいました。湯温は70~80度ぐらい。熱いのでお水をいれないと入れないくらいです。おばあちゃんが一人でほとんどやりますが、お孫さんがお手伝いをしていました。 

    2006年8月
    旅館 焼(やけ)岳(だけ)の里  岐阜県奥飛騨温泉郷中尾354  TEL 0578-9-2383

    09

  • ◆ くねくねと庄川上る連絡船
    平家落人偲ぶ川面や


    一度は来たかった、船でしか行けない秘境の一軒宿、大牧温泉。やっと今年こさせて頂きました。横須賀から約7~8時間庄川上ること30分。この温泉は今からおよそ800年前平家落人が創傷の身を治したのが始まりだとか。詩の中の川面の横棒が一本多いのはこの庄川がダムを作ったゆえ本当の川面はこの下にあるという意味で一本増やしました。     

    2006年8月
    秘湯 大牧温泉  富山県南砺市利賀村大牧44  TEL 0763-82-0363

    10

  • ◆ 消したの白いnoteに書いた貴方のinitial青空の雲で
    そして刻んだの心に Michelの翼を


    白いnoteとは、むろん白い柔肌?ですよネ。
    Michel(ミカエル)とは、フランスにあるモン・サン・ミッシェル修道院にある大天使のことです。翼を持ち「悪魔の象徴である竜と戦いそれを打ち倒します」この像は1897年彫刻家エマニュエル・フレミエによって制作されたものです。1987年に修復され現在に至っています。ちなみに日本人のユネスコ世界文化遺産の人気NO.2はモン・サン・ミッシェル修道院、NO.1は南米ペルーにあるマチュピチュでした。人生いろいろ、元気に青空を飛んで下さいネ。             2006年11月プレゼント

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